今回は、HGAC 1/144 マグアナックのレビューをご紹介します!

HGAC マグアナックは、『新機動戦記ガンダムW』に登場する部隊MS『マグアナック』の1/144スケールモデルキットです。「Fine Build」のコンセプトのもと、組み立てやすさを追求した構造を採用。ビーム・ライフルのほか、腰部にマウント可能なヒートトマホークやバックパックにマウント可能なシールドが付属。低価格ながらもクォリティの高いキットになっています。価格は1,296円(税込み)。

ラシード・クラマ他が搭乗するマグアナックがキット化。パーツ形状などが考慮され、組み立てやすさや高品質を実現したキットになっています。「マグアナック」とはタガログ語(ピリピノ語)で『家族』という意味。

成型色は、外装はダークブラウンにオレンジ(黄土色)のパネル、ライトブラウンの四肢にブルーグレーの関節など。量産機ながらも色種が多く、素組みでも十分な仕上がりになっています。ショルダーアーマーの色分けなど、一部はシールで補います。

部分的にボールジョイント型ポリキャップ(PC-7)を使うのみで、あとはKPSパーツによる構成。経年劣化や可動頻度によるヘタレもあるかもですが、組み立て直後はかっちりとしていて自立もかなり安定しています。

他のランナーは一般的なHGガンプラとあまり変わらないパーツ配置のようですが、マグアナックのEランナー(関節類)はパーツが左右対称のような形で並んでいます。

頭部。前後挟み込みタイプですが、合わせ目にはモールドが造形されているので、そのままでも問題なさそう。フェイスや後頭部などはパーツによって細かく色分けされています。

首はプラ素材で、裏には肉抜き穴があります。カメラアイはシールでの色分けですが、パーツにはスリットが入っています。

HGBDリーオーNPDに付属しているマグアナック型の頭部と並べて。NPDのものは隊長機を意識した作り。形状も違いますし、情報量や構造もかなり違っています。

胸部から腰部。胸部、腰アーマー類共にダークブラウンとオレンジがパーツによる色分けで、モールドはほとんど造形されていません。量産機らしさを感じる作りです。

腰アーマー裏は、サイドとリアアーマーにモールドが少し造形されています。股間部は回転可動するので、脚部可動の自由度が高めに。

フロントアーマーとリアアーマーはブラウンパーツにオレンジパーツをはめ込む構造で、はめ込むと外しにくくなるので、塗装する場合は注意が必要です。

腕部。モールドは少なめで、各丸型のスッキリとした造形ですが、膝関節形状などが特殊でリアルさがあります。ショルダーアーマーの前後のオレンジはシールでの色分けです。

腕部には内部フレームが造形されています。

二の腕は筒型なので合わせ目はなし。前腕は左右挟み込みタイプですが、合わせ目はモールド化されています。

ショルダーアーマーは前後挟み込みタイプですが、合わせ目はモールド化されているのでほとんどわかりません。側面の楕円形装甲はパーツでの色分けです。小型のバーニアは塗り分けが必要。

楕円形の装甲は付け根がボールジョイント接続で、上下に可動します。装甲の裏にもモールドが造形されています。

脚部。全くモールドのない特徴的な曲型造形になっています。肉厚なスタイル。

脚部は内部フレームは造形されていませんが、膝はパーツ同士の特殊な組み合わせになっています。

大腿部、膝から下共に前後挟み込みタイプなので、側面に合わせ目ができます。なんとなく段落ちっぽい合わせ目なので、そのままでも問題ないかも。

ソール部。シャープな造形ですが、3枚の色違いパーツで細かく色分けされています。足底が1個パーツで、肉抜き穴などもありません。

アンクルガードもダークブラウンとオレンジパーツの組み合わせで、合わせ目ができない構成になっています。

バックパックは小型のボックスタイプ。バーニアが2基造形されただけのシンプルな形状です。

バックパックは2ダボ接続。ですがHGUCなどとは微妙にダボ幅が違うので、他機のバックパックを取り付けることはできませんでした。

バーニア内部は1重のスリット入り。バーニアの可動ギミックはありません。

HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べて。陸ジムよりも小型なので、なんとなく可愛らしい感じも。マグアナックの全高は16.4mです。

HGリーオーと並べて。リーオーよりは少し大きめ。マグアナックはGEP(GUNPLA EVOLUTION PROJECT)ではないですが、構造は似たところがありますし、外見的に見ても特別質の差などは感じないかも。


頭部が胴体に埋まったような構造になっているので、頭部の上下可動は殆どできず。左右へも、顎が干渉するので胸部の隙間の範囲内での可動となります。

腕は水平以上にまで上げることができます。ショルダーアーマーも可動が柔軟なので干渉しません。肘はV字程度の可動となります。

肩は、後方へはボールジョイントなりの可動ですが、前方へは肩のパーツが展開できるので、広めにスイングが可能です。

腰はポリキャップによるボールジョイント接続で、上半身を適度に前後スイングさせることができます。

腰はアーマー類の干渉もなく、360度回転が可能。近年の一般的なキットと同じく、アクションベースマウントパーツを股間部に差し込んでのディスプレイとなります。

前後開脚はまずまず。フロントアーマーは水平程度に上げることができますが、脚部が太めなのでそこまで広い可動ではありません。リアアーマーが可動しないので、後方へもやや控えめ。

膝は、完全ではないですが、二重関節でまずまず広めに折り曲げることができます。膝パーツも特徴的な形状で、左右挟み込みタイプですが合わせ目は端でモールド化されています。

足首は、前後可動はまずまず広めですが、左右への可動はそれなり。

左右への開脚は、ハの字以上に広げることができますし、これ以上(水平程度)にも広げることができますが、これ以上に広げるとサイドアーマーが外れてしまいます。

内股は完全にというわけにはいきませんが、水平に近いくらい可動します。がに股は完全な形に可動させることができます。

立膝は多少不自然な感じの姿勢になってしまいます。

可動域の総括としては、全体的にはそこまで広範囲と言うわけではなく、形状に合わせた可動になっている感じですね。ですが肩や膝などはよく動くので、ある程度迫力のあるポーズは再現できそうです。いい意味で高性能ではない、量産機らしさが出ているのかと。